2019.02.16

インテリアと防災。美しく快適さを兼ね備えた住まいの災害対策とは?

こんにちは
町の引越屋さんです。
 

住まいはただ見た目がオシャレならOKというわけにはいきません。
 

万が一災害が起こったときに自分の命が守られるよう家の防災対策はきっちりとしておきたいですよね。
 

少し前は防災対策というと家具を固定したり扉が開かないようにしたりとインテリアの見た目は二の次という感じでしたが、
 

最近は取り入れる家具や配置を見直し、美しいインテリアデザインを保ちながら快適に暮らせるようにする防災が増えています。
 

そこで今回はインテリアを活かした美しい防災とは?についてまとめます。
 

快適で美しい防災へ

インテリア
 

日本は1990年以降、各地で地震や水害、火山の噴火、土砂崩れなど災害が起こっています。
 

今後南海トラフ地震、首都直下地震といった大地震が起こるという予測もされているので、
 

住まいの防災の重要性は非常に高まっています。
 

住まいは人の暮らしに欠かせませんし、毎日仕事や子育て、勉強など色々なことに意欲的に取り組むための支えにもなっていますよね。
 

インテリアと防災というと、一昔前は大きな家具と天井の間に突っ張り棒を取り付けたり、
 

棚の扉にドアストッパーを取り付けたりという風に、個別で対策をしたり見た目よりも機能性重視な防災が主流でしたが、
 

最近は個々の家具への対策はして防災性を高めながらも、快適さや美しさを保ったインテリアを目指すのがこれからの防災です。
 

そういった「美しい防災」のキーワードは5つあります。
 

1、安全性(safety)
 

やはりなんといっても安全性は大事。
耐震性や耐火性のある住まいで命を守りましょう。
 

2、安心性(wellness)
 

健康的で効率の良い生活をおくれる住まい。
 

3、インテリア(interior)
 

美しく、自分の個性やこだわりを発揮できる住まい。
 

4、賢明(smart)
 

家電や機器を取り入れエネルギーを効率よく利用しながらも、省エネで環境へ配慮した住まい
 

5、持続可能(sustainable)
 

環境に優しく、自分の後の世代まで住み続けられる住まい
 

このように、命をしっかりと守ってくれる安全性を確保しながら、
 

快適に過ごせる利便性や自分らしく美しいインテリアを混在させた住まいの実現がインテリアの主流になってきています。
 

美しい防災を実現させるポイント6つ

 

では、実際に自分の住まいで防災を取り入れるにはどうすれば良いのか?を6つのポイントでまとめます。
 

1、一つ一つの部屋を検証する

 

まずは防災という視点を持ちながら、一つ一つの部屋をチェックしてみましょう。
 

特に寝室や子ども部屋といった無防備になりやすい空間は、家具や置いているインテリアに危険性がないかしっかりと見渡してください。
 

家具の上に割れやすい物(ガラスや陶器など)は置いていませんか?
 

ガラスは割れると飛散しやすくその破片で怪我をするケースも多いので、
 

飛散防止フィルムを貼ったり周辺の床にカーペットを敷いて飛び散るのを防ぎましょう。
 

2、照明を見直してみる

 

照明器具はできる限り破損しにくくなるよう工夫しましょう。
 

災害で停電してしまった時にどうやって明かりを確保するかも想定しておきましょう。
 

ペンダントライトはオシャレでインテリアとして取り入れる人も多いですが、防災面を考えると固定できるよう工夫したり、
 

あまりに揺れるようであれば天井に直付できるタイプの照明に取り替えることも選択肢に入れてみてください。
 

出来るだけ高いスタンドライトは控え、ローライトなものを選ぶのも防災視点では大切なこと。
 

停電した時のために、充電式のライトやランタン、キャンドルなどもすぐ使えるところに置いておきましょう。
 

3、収納を点検

 

収納は主に空間に対して物の量が適切かどうかが大切。
 

物が多いと避難する際に邪魔になったり、頭上から落ちてきたりするので危険です。
 

物が多いと感じるのであれば一度断捨離をしましょう。
 

見える場所に置く収納家具は出来るだけ買い足さず、備え付けのクローゼットや押入れ内などに収まる量まで減らし、
 

大きな地震が来た時でも物が飛び出さないよう耐震ラッチなどを取り付けて対策しましょう。
 

4、避難経路を検討

 

災害が起こった時のことを想定して、家の中に避難経路が確保されているかどうか確認しておきましょう。
 

強い揺れが起こった後でも玄関や廊下は通れそうですか?
 

物が倒れて退路が塞がれてしまう可能性があるなら撤去するか、転倒防止の器具をつけて対策を。
 

5、室内のドアを確認

 

ドアは防災面を考慮すると、開き戸より引き戸がオススメ。
 

開き戸はどうしても開閉時にスペースが必要になるので、物が散乱しすぎると開きづらくなってしまいます。
 

ただ、引き戸でも床にレールのあるタイプだと歪んで開けづらくなることもあります。
 

6、防災用品を揃える

 

おおよそ3日間過ごせるだけの非常食や水はいつも家に置いておきましょう。
 

また、災害時にすぐに持ち出せるような場所に収納しておくこと。
 

美しい防災インテリアの選び方

インテリア
 

では、機能性・安全性はしっかりとカバーしながら、美しさや快適さも兼ね備えた防災インテリアはどのように選ぶと良いのでしょうか。
 

ここでは、収納家具、ウインドウトリートメント、照明の3種類の例を紹介します。
 

防災インテリア「収納家具の選び方」

 

災害の時に家具の中で危険度の高いものの一つが、床置き家具や家電です。
 

これらは背が高いものや重量のあるものが多いので、家具の転倒が原因で逃げ遅れてしまうケースもたくさん報告されています。
 

特に重くなりやすい、本棚・食器棚・タンスなどの収納家具を選ぶときは機能性やサイズだけでなく防災面も意識して検討してください。
 

家具や家電は落下や転倒のリスクを下げるために、設置場所や置き方も工夫しましょう。
 

下記に収納家具の見直しポイントをまとめました。
 

家具や家電は重ねて置かないようにする

 

これは特に多いパターンですが、家具の上にさらに家具や家電を重ねて置いていませんか?
 

チェストやサイドボードの上に更にテレビや収納家具、家電を重ねていると、下の家具が揺れた時にとても危険。
 

断捨離をしておく

 

家の中で必ず確保しておきたいのが、災害時の避難経路です。
 

室内、ドア周り、廊下、玄関はスムーズに移動できそうでしょうか。
 

ごちゃついているなら一度思い切って断捨離をしてしまいましょう。
 

基本は肩より低い家具を選ぶ

 

どんなにオシャレなデザインの家具でも、「肩より高い家具は危ない」と思っておくこと。
 

特に寝室や子ども部屋に置くときは要注意ですが、もし置くなら転倒防止の器具を使って対策をきちんとしておきましょう。
 

すべり止めを使う

 

頭より高い位置に物を置く場合は、小さな収納BOXでも「これは大丈夫だろう」と安心せずに、すべり止めを敷いて落ちないようにしておいてください。
 

ガラス戸のある家具は飛散防止フィルムを貼っておく

 

本棚や食器棚、サイドボードなどの収納家具はガラス付きの扉が付いていることもありますよね。
 

その場合はガラス面に飛散防止フィルムを貼っておきましょう。
 

フィルムがあるとそれだけで割れにくくなりますし、もし割れてしまっても飛び散らないので安心。
 

ソフトなインテリアも取り入れてみる

 

最近の家の床はフローリングやコンクリートなどの固い素材が主流ですが、カーペットや絨毯など
 

柔らかくクッション効果のある素材を敷き詰めるのも良いですよ。
 

全ての部屋に敷くのは大変かもしれませんが、寝室や子ども部屋などはやわらかな床材とも相性が良いのでオススメ。
 

防災インテリア「ウィンドウトリートメントの選び方」

 

ウィンドウトリートメントとはカーテンやブラインド、ロールカーテンなど窓周りのインテリアのこと。
 

実は災害時、窓はとても大きな役割を果たしています。
 

例えば、電気供給がストップしてしまったときは窓から入ってくる日差しが光源になりますし、
 

窓ガラスが割れてしまった時にカーテンがあったおかげで破片が室内に飛び散るのを最小限にすんだ、ということもあります。
 

ただ、ウィンドウトリートメントは空間の雰囲気への影響も大きいので、機能性だけを重視していると
 

自分好みのインテリア・デザインから遠ざかってしまうことも。
 

防災面と機能面、デザイン性を含め選ぶようにしましょう。
 

防炎の素材を選んでおく

 

防炎とは万が一着火してしまっても燃え広がりにくい素材のこと。
 

最近は防炎素材のカーテンもデザイン性の高いものが増えているので、インテリアを損ねずに防災対策ができますよ。
 

ただ、11階建て以上の高層マンションに住んでいる人は、階層に関係なく防炎のウィンドウトリートメントを使用するように決められています。
 

外光を取り入れる

 

玄関周りや水回りは光が入りずらい間取りになっていることも多いですが、
 

できる限り昼間は外光を取り入れて明るい空間になるように工夫してみましょう。
 

極力窓の周りには物を置かないようにして、できるだけたくさんの光が室内に届くようにすることが大事。
 

防災インテリア「照明の選び方」

 

明かりがなく真っ暗な場所は誰しも不安に感じるものですが、災害時に停電してしまうと照明も使えなくなってしまうので、
 

いざという時でも明かりを確保できるような照明計画をしておきましょう。
 

照明計画を立てるときに最も大切なのは「自然光」を最大限に活用できるようなデザインにすること。
 

太陽の光は人工照明とは比べ物にならないほど強く明るい光源です。
 

構造上、窓の位置が決まっている物件でもできる限り自然光を取り入れて、できれば日中は自然光のみで過ごせるのがベスト。
 

転倒・落下しづらい照明器具を中心に

 

ペンダントライトやシャンデリアはデザイン上どうしても揺れやすく、落下の危険性があるので使用するならきちんと固定すること。
 

天井直付けのシーリングライトが最も防災面で見ると安全ですね。
 

明るさが足りないと感じる場合や、照明で空間の雰囲気を作り出したいときは床置きで高さの低い
 

スポットライトやスタンドライトを設置して、全体的にローライトな照明計画を立てていきましょう。
 

充電式、電池式のライトやキャンドルを準備

 

災害時は停電してしまうこともあるので、充電式、電池式のライトも用意しておきましょう。
 

最近はソーラーパネルで充電できるタイプも販売していますし、ライトだけでなくアロマキャンドルなどもとても役立ちます。
 

キャンドルの炎は明るさだけでなく、温かさや、リラックス効果やリフレッシュ効果もあります。
 

インテリアを考えるときは最初から防災計画も立てておく

 

美しさを保ちながら防災をしていくには、今あるインテリアを一度点検して改善したり工夫するのはもちろんですが、
 

もしこれからインテリアを考えていくのなら、初めから”防災視点”も取り入れて計画してみてください。
 

”万が一災害が起こったとき”を想定して、しっかりと対策はしておきましょう。
 



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