2019.02.23
リノベーションとリフォームの違い!それぞれのメリット・デメリット

こんにちは
町の引越屋さんです。
中古物件を探したことのある方は「リノベーション物件」や「リノベーション可能」という文字を見たことがあると思います。
賃貸だと外装は古く見えても中はとても綺麗になっている部屋が比較的安い家賃で貸し出されていることと思います。
ですが、リフォームも同じように住まいに手を加えて綺麗にすることですよね。
リノベーションとリフォームは何が違うのでしょうか。
今回はリノベーションとリフォームの違いとそれぞれのメリット・デメリットをまとめました。
リノベーションとリフォームの違いは?
実はリノベーションとリフォームは国で定められた明確な違いはありません。
企業やメディアが目的や意図に合わせて使い分けている、というのが今の現状です。
リノベーションとは
最近は「リノベ」とも呼ばれていますが、既存の住宅をライフスタイルや好みに合わせて作り変えて、機能性や性能を向上させることを指します。
壁や仕切りを取り払って間取りを変えたり、床の材質を全面的に張り替えたりして、空間全体を新しく作りなおします。
なので3LDKの部屋を1LDKに変えたり、シアタールームや作業部屋を作ることや、耐震・断熱といった施工なども可能。
リノベーション住宅は2種類あり、中古の物件を購入してリノベーションするか、すでにリノベーションされた物件を購入するかです。
中古物件をリノベーションする場合はリノベーション会社に依頼し、設計して施工するので少々時間がかかります。
すでにリノベーションされた物件は不動産やリノベーション会社が販売しているので即入居できます。
リフォームとは
リフォームとは、年数が経ち老朽化した箇所を新築の状態に近づけること。
マンションの場合は退去時に入居者の住む前の状態に戻しますが、そういった施工も含まれます。
剥がれた壁紙を貼り替えたり、建具を新しいものにする、外装を塗りなおす、などマイナスになった状態のものを「原状回復」させることです。
リノベーションは作り変える、リフォームは元に戻す
つまりリノベーションは、今後住む人に合わせて空間の間取りを変えたり機能を増やすなど「付加価値」をつけてつくり直すこと。
リフォームは、空間を住み始めた頃のように新しい状態に戻すことを指すようですね。
リノベーションとリフォームのメリット・デメリットは?
リノベーションのメリット
自分好みに設計できる
リノベーションは内装のデザインや設備交換はもちろん、水回りの位置や間取りまで自由に変更できます。
壁に使用する素材、床の素材など取り入れる材質にもこだわることができ、カスタマイズが自由自在。
住まいに合わせてライフスタイルを変えるのではなく、自分のライフスタイルに合わせて住まいを変えていけますね。
物件の選択肢が増える
自分の住みたいエリアで、希望通りの間取り、デザイン、利便性、費用などを満たす新築戸建てや新築マンションを探すのは意外と難しいです。
駅から近いけれど空いている階層が好みじゃない。すごくいいけど少し費用が・・・など。
特に駅の近くや人気のエリアだと新築物件は希望者も多く費用も高め。
リノベーション前提で探すと、たくさんある中古の戸建てやマンションが候補に上がるので一気に選択肢が広がります。
駅から5分以内がいいとか、近くに学校がある方がいいなど要望がいくつかあっても好みの環境を見つけやすいです。
新築に住むよりコストを抑えやすい
築年数や地域にもよりますが、新築物件を購入するより、中古を購入してリノベーションする費用の方が3〜5割ほど安くなることが多いようです。
資産価値が下がりにくい
物件は新築時をピークに資産価値が下がっていきます。
なので新築戸建てや新築マンションは購入後大きく価格が下がっていくのですが、中古物件は15年を過ぎた頃から価格の下落が緩やかになり、
築20年を超えた頃から資産価値はほぼ横ばいになっていきます。
なので築20年ほどたった物件を購入してリノベーションすると購入してから資産価値をあまり落とさずに持ち続けることができます。
リノベーションのデメリット
工事費用がわかりずらい
フルリノベーションを行う場合、一度柱や梁など構造躯体だけの状態(スケルトン)にするため工事範囲が広く、工事費用は高くなりがち。
物件の費用と工事費の総額が予算内に収まるかをきちんと検討しておきましょう。
耐震性や耐久性に不安がある場合もある
中古戸建てや中古マンションは様々な築年数のものがありますが、耐久性がしっかりしているかどうかきちんと調べてもらいましょう。
もし不安があった場合は耐震補強や断熱工事などを含めた工事をしなくてはいけません。
近年の物件は建築基準法が改定され基準が引き上げられていますが、今のように厳しく管理されていない時代に建てられている物件もたくさんあります。
購入時には気がつかなかったけど、スケルトンの状態にした時に柱や梁、配管が劣化していることがわかったり、
当初の予定通りに水回りの配管ができなくなりデザインを変更することになる、追加で補修費が必要になることもあります。
工事期間が長いので住むまでに期間が必要
リノベーションは物件を購入してから、実際に住むまでの間に、現地調査・設計・施工・点検といった作業を行うので、入居まで時間がかかります。
建築士とデザインやコンセプトの打ち合わせも十分に必要ですので、打ち合わせの時間が取れない人やすぐ住みたい人にはあまり向かないかもしれません。
工事のおおよその期間ですが、建物を丸ごとつくり変えるフルリノベーションの場合、
設計に1〜2ヶ月、工事に1ヶ月〜2ヶ月程度はみておいた方が良いので、リノベーション完了まで約3〜4ヶ月と考えておきましょう。
また、大掛かりなリノベーションだと工事期間は住むことができないので、完了するまでマンスリーマンションやホテルなど仮住まいが必要です。
リノベーションは工事をはじめてから想定外の工程が必要になることも多いので、期間にはゆとりを持って計画を立てましょう。
リフォームのメリット
工事費用が比較的安い
工事を行う範囲が部分的・表面的で間取りを変えたりはしないので、工事費用はリノベーションと比べて安め。
工事期間が短い
工事範囲が限定的なので、工事は短期間で完了します。
一般的に、早くて半日、時間がかかっても1ヶ月程度でしょう。
物件を購入してからリフォームしても、早く入居できますし、工事のスケジュールが大きく遅れたりもしないので予定が立てやすいですね。
現在賃貸物件に住んでいて、物件を購入して内装工事を行う場合、その期間は今住んでいる賃貸物件の家賃と同時に
新しい物件のローンや工事費用の支払いが必要になるので、工事期間が短いリフォームはそういった面でも
リノベーションに比べて安くすみます。
完成後のイメージがズレにくい
大掛かりなリノベーションだとCGなどで完成予想図を見ていたとしても、イメージとちょっと違う・・・ということもあり得ます。
ですがリフォームは間取り変更をおこなわず原状回復が主な目的なので、今の状態から「綺麗になる」以外で大きな変化がないので
工事完了後のイメージがしやすいです。
リフォームのデメリット
自由に間取りは変えられない
壁紙や外壁の貼り替えや設備機器の交換が主な工事になるので、今のライフスタイルに合わせた間取りに変えたり、
動線設計、光や風の入り具合を変えるなどの改善はできません。
耐震性や耐久性の確認はできない
リノベーションのようにスケルトンにしたり、壁そのものを剥がしたりはしないので、
家全体の耐震性、耐久性、柱・梁・配管の劣化状態などは確認できません。
目的に合わせて使い分け
今の住まいに特に不備や不満がない場合は、劣化具体に合わせてリフォームをしていけば良いし、
ライフスタイルに合っていないなら自分好みにできるリノベーションが良いですね。
最近は地域や条件によっては新築物件の需要が高く、売り出されてもすぐ満室になってしまったり、
相場よりかなり高い価格で売られて手が出ない・妥協する点が多いというようなことも多々あります。
リノベーション物件は築年数は経っていても、新築より安い費用で自分好みの住まいを手に入れることができるので
これから先、住まいを選ぶときの選択肢として増えていくとされています。